民泊ってなに?

 

好奇心旺盛なフクロウ君は、さっそく民泊について尋ねています。
これに対して、物知りワンワンは「住居を借りて生活するという側面が強い」と答えています。

 

これは、どういうことでしょうか。

 

多くのホテルは、出張目的にせよ、観光目的にせよ、「滞在」を目的としています。
そのため、台所のような調理設備は充実していません。
ところが、民泊の場合、一般の民家への宿泊を想定しているため、台所のような生活基盤を利用することができます。

 

たとえば、近所のスーパーで買った食材を帰ってきて調理したり、宿泊させてくれる人(ホスト)と談笑したりと、より現地に溶け込んだ体験を味わうことができます。

 

また、場所を提供する側(ホスト)としても、いままで接点のなかった人たちとの交流がもてるうえ、宿泊料も得ることができます。

 

「ホームステイみたい」な魅力に気づいたフクロウ君は、さっそく「僕も利用してみよう」と興味津々です。

 

はたして、うまくいくのでしょうか。

なぜ民泊は急に注目され始めたの?

 

民泊に魅力を感じ始めたフクロウ君。
しかし、ここであることに気づきます。

 

「民泊は楽しそう。…だけど、それだけで、ここまで急速に期待が高まるものだろうか」と。
至極もっともな疑問ですね。

 

これに対して、物知りワンワンの回答は「民泊というビジネスモデルが、いまの社会情勢に合っていたからだ」というもの。
どういうことなのでしょうか?

 

1つ目に挙げられているのが、訪日外国人の増加です。
平成28年10月、政府が目標としていた訪日外国人2000万人を、ついに突破する見込みとなりました。
これだけの外国人の方が日本にいらっしゃるのであれば、日本でもホームステイ感覚で滞在したいと考える人がいてもおかしくありません。
いわば訪日外国人を通じで「民泊」という文化が輸入されて、日本に根付きつつあると考えらえます。

 

2つ目に挙げられているのが、ホテル不足です。
観光庁の「宿泊旅行統計調査」(平成27年・年間値(確定値))によると、平成27年の延べ宿泊者数は5億人泊をこえ、シティホテル・ビジネスホテルの客室稼働率も、それぞれ79.2%、74.2%と平成22年の調査開始以来、最高を記録しています。
とりわけ、大阪ではシティホテル・ビジネスホテルの客室稼働率がともに86.8%になるなど、統計上もホテル不足が表れています。
このような「ホテル難民」にとって、民泊を受け皿とした需要が高まりつつあるといえます。

 

3つ目に挙げられるのが、アパートの空室率の上昇です。
不動産調査会社「タス」によると、平成28年3月時点の新築アパートの空室率は、23区内で33.68%、神奈川県で35.54%、千葉県で34.12%に及ぶとのことでした。
近年のサラリーマン大家さんのブームにのって、投資対象として不動産を購入されるサラリーマンの方も少なくないと思いますが、その大半は不動産取得にあたりローンを利用しています。
そうなると、入居者の有無にかかわらず、ローンの負担が生じることになり、空室率はアパート経営の重大なリスクとなります。
このリスクを低減し、場合によっては賃料収入よりも高利回りを得られるビジネスモデルが民泊となります。
そのため、空室率に悩むサラリーマン大家さんにとっては、民泊を始めるインセンティブは存在しているといえます。

 

民泊が注目を集める背景には、民泊自体の魅力だけではなく、このような社会的環境が民泊というビジネスモデルと合致しているからと考えられます。

違法民泊? ヤミ民泊?


どこかで「違法民泊」「ヤミ民泊」を聞きつけてきたフクロウ君は、その怪しい響きが気になったのか、さっそく質問です。

 

物知りワンワンによると「旅館業法に違反する民泊」ということですが、これだけだとなんだかよくわからないですよね。

 

そもそも旅館業法では、「宿泊料を受けて人を宿泊させる営業」を旅館業と定め、旅館業を営むためには旅館業の許可を受ける必要があると定めています。
そのため、民泊が「旅館業」にあたれば、その民泊についても旅館業の許可を受ける必要がある、というのが原則です。

 

ただし、国家戦略特区における民泊やイベント民泊など、一定の要件を満たした民泊については、例外的に旅館業法の許可が不要とされています。

 

さて、この関係を表したのが、次のフローチャートですが‥

これだけだと、分からないですよね?

 

では、フクロウ君とワンワンとともに、一つずつ見ていきましょう。